家庭医の視点を持つ産業保健活動を実践する  ~安藤労働衛生コンサルタント事務所~

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【漢方・東洋医学 ①】

わけあって、私が漢方を学ばせていただいてきた「歩み」について、頭の中の整理の意味もあり、少しだけ語らせていただこうと思います。皆様にお役に立つような本やサイトもご紹介させていただこうと思います。その前に、私がここまで漢方について知ることができたのは、これまで漢方を教えてくださった何人かの恩師のおかげでもあるので、その感謝の意も込めて、お世話になった先生方をご紹介させていただきます。

 

私がはじめて漢方と出会ってから、まだ30年くらいしか経っていません。まだまだ漢方については、わからないことが多く、いまだに師に相談させていただくことがあります。

 

わたしに始めて漢方を教えてくださったかたは、もうこの世にはいらっしゃいません。とても優しい先生でした。当時 高校生だった私に、下記の本を紹介してくださいました。

 

人間 この未知なるもの (知的生きかた文庫)/三笠書房


大学入学後、漢方の学びの原点ともいえる出会いは、いまから16年前のことです。


※大塚敬節先生のご子息で、矢数同明先生と北里東医研に医史学研究室(医史研)を開設された大塚恭男先生と始めてお目にかかったのは、学生時代に参加した、下記のセミナーでした。

 

医学生・臨床医のための東洋医学セミナー(夏期セミナー)


http://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/education/index.html

 

残念ながら大塚恭男先生に直接教えを請う機会がありませんでしたが、田舎から一人セミナーに参加していたわたしに、嫌な顔ひとつされずに、本の背表紙に下記の言葉を書いてくださいました。

 

「萬菫不殺」:「萬」は蠍、「菫」は トリカブトの古字で、蠍の毒とトリカブトの毒は 各々 単独に食べるときは人を殺す力があるが、両者を一緒にすると毒を相殺して人人を殺さないでかえって薬効をもたらす。という意味だそうです。


漢方は、経験的な医療といわれています。いくつかの生薬が相互作用によって薬効を得ているのですから、その薬効を科学的に証明していくことは並大抵のことではないことはおわかりだと思います。


このため、師について学ばせていただくことが大切といわれています。

 

これまでの師との出会いに感謝し、師への恩を目の前の方に「恩送り」そのような気持ちで、これからも真摯に漢方薬をご紹介させていただきたいと思います。

 

※ 先日、現 北里大学東洋医学総合研究所の所長である花輪壽彦先生の書かれた大塚敬節先生の追悼文を拝見しました。花輪先生は、出雲市とご縁があり、なんどか漢方の勉強会を出雲で開いてくださり、漢方の基礎を教えていただきました。

 

大塚敬節先生は、恩師や友人との「惜別の情」には特別の感慨をお持ちだったそうです。恩師や友人の亡くなられた日を手帳に書きとめ、そのかたの命日にはなるべくそのかたを思い出すようにしていらっしゃったそうです(我思古人)。

 

「人生、別離なくんば、たれか恩愛の重きを知らん」それが、大塚敬節先生の残されたお言葉のひとつだそうです。

 

※一部、重複するところがあるのはご容赦ください。内容は個人的な見解です。