家庭医の視点を持つ産業保健活動を実践する  ~安藤労働衛生コンサルタント事務所~

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【漢方・東洋医学 ④】

これまでの私の人生で漢方に数々の危機を救ってもらった「漢方」への恩返しの意味もあり、土曜日の休日の自分の時間を削って「人の役に立てる漢方外来」を目指して、漢方外来をさせていただいていた時期があります。スタッフの皆様のご支援のおかげもあって、受診患者さんゼロから始まって、口コミだけで1年後には、予約が2ヶ月待ちになっていました。 

 

そのころ、漢方に関する記事を生協新聞に掲載いただきました。手渡しで約2万世帯の組合員のご家庭に届けられたそうです。高校時代から学び続けてきた漢方の勉強を積み上げて、総合診療医としてさらに知識や技量を深めなければと気持ちを新たにしていた時期でした。

 

漢方は、弱っている人の体に染み渡るように効いて、身も心も癒してくれることがあります。ただ、以外に知られていないのですが、【弱りきっている体には強すぎる】ことがあります。特に消化管が弱っているときには控えた方が良いことが多いです。なぜなら、漢方の生薬は、腸管粘膜に強い炎症がある際には、薬効を得にくいと考えられるからです。

 

【内臓疾患ですでに臓器障害がある方、高齢の方】にはさらに注意が必要です。思わぬ副作用を招くことがあります。「漢方って副作用がないんですよね?」といわれることもありますが、漢方も薬であるために、西洋薬と同様に副作用があります。このため西洋薬と同様に、副作用の有無のモニタリングや副作用が現れた時には、中止することも大切です。

 

すでに内臓に障害がある方やご高齢者の場合には、こちらのサイトを参考にされるとよいと思います。データベースもしっかりしていて、非常に役立ちます。

 

漢方スクエア - 漢方・漢方薬の情報を医療関係者向けに提供 (kampo-s.jp)

 

 

「人生、別離なくんば、たれか恩愛の重きを知らん」それが、大塚敬節先生の残されたお言葉のひとつだそうです。恩返しと恩贈り、別離は恩贈りのために大切な一歩なのだと思います。


※一部、重複するところがあるのはご容赦ください。内容は個人的な見解です。個人的な頭の整理の意味もあり書かせていただいております。