家庭医の視点を持つ産業保健活動を実践する  ~安藤労働衛生コンサルタント事務所~

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【漢方・東洋医学 ③】

漢方の処方には、


① 病名処方(各疾患ガイドラインに基づく処方)
② 証と診察による選択(古典的な診察に基づく処方)
③ 診察と対症療法(各個人の体質の特性と生薬の特性を考慮した処方)

3通りあると思うのです。

 

①最も西洋医学よりな処方が病名処方、②古典的な処方は証による処方。③診察と対症療法は、舌診や腹診、脈もみたうえで、漢方の得意分野と西洋医学の得意分野を癒合させて、生薬の特性も考えながら、その人に合った漢方を選ぶ方法。例えば、、、大建中湯は腸の蠕動運動を促すので、冷えや腸蠕動低下による便秘に処方する、あるいは柴胡桂枝乾姜湯と柴胡加竜骨牡蛎湯いずれもメンタル不調の方に使える漢方ですが、いわゆる冷え性の人には、【体を冷やす作用のある竜骨】を含む柴胡加竜骨牡蛎湯よりも、【桂皮や乾姜】といった【体を温める生薬】がより多く含まれている柴胡桂枝乾姜湯の方が良いだろうと選択していくやり方です。

私は、漢方の威力が最も発揮される【自分に合う漢方の処方】は、③ではないかと感じています。漢方と約30年向き合ってきて感じることです。

この③の漢方処方をする際に、役立っている本をご紹介させていただきます。とくに生薬に関する東洋学術出版社からの「生薬ファインダー」と「漢方診療ハンドブック」は大変貴重な情報が含まれていて私のバイブルにもなっています。

 

 

「人生、別離なくんば、たれか恩愛の重きを知らん」それが、大塚敬節先生の残されたお言葉のひとつだそうです。恩返しと恩贈り、別離は恩贈りのために大切な一歩なのだと思います。

 

※一部、重複するところがあるのはご容赦ください。内容は個人的な見解です。個人的な頭の整理の意味もあり書かせていただいております。